アーモンド

アーモンド

ナッツといえば?

ナッツといえばアーモンド。カリフォルニア・アーモンド協会が行った2018年の日本市場におけるナッツの消費者調査では、アーモンドと答えた人が36%でトップ。

2位26%のピーナッツ、3位12%のマカダミアを抑えて、より身近に手にするスナックのイメージが認知度を高めています。

食品新聞

手軽な食べ方ひろがる

チョコレートと合わせたり製菓材料として定着しているアーモンドは、100以上の種類があります。
大きく分けて種類はふたつ、食用として栽培されるスイートアーモンドと野生種のビターアーモンド。
ビターアーモンドは苦みを感じる毒素を含むため、食用としてではなく、薬やオイル、着香料の原料として使われています。日本では食用以外の輸入が禁止されています。

最近ではアーモンドミルクのようにドリンクにしたり、朝食や合間の時間に手軽に食べられるシリアルバーやグラノーラバーが人気です。

ウォールナッツ

ウォールナッツ

東南部原産で、東に渡り中国(胡)、朝鮮から日本に渡ったことから胡桃といわれるようになりました。紀元前からすでに食用であった最古のナッツで、日本では縄文の頃に食べる習慣がありました。長野県とその周辺で自生しており、煮物や佃煮など郷土料理に使われてきました。

70%が良質な脂肪分

オメガ3 脂肪酸であるαリノレン酸(ALA)、オレイン酸などが豊富で7割近くが良質の脂質です。洋の東西を問わず珍重されてきたナッツです。

良質な脂肪分は腸を整え、体全体の調子の良さに繋がります。
加齢とともに体は変化していきます。生活習慣病や肌の老化、生殖機能の衰えなどです。

くるみには、悪玉コレストロールを減少させ加齢を防ぐ抗酸化作用が強い有益な物質が多く含まれています。生でもおいしいく食べられますが、酸化して変色しやすいため、早めに食べ切るとともにオーブンでカリっとローストすると香ばしさがより増します。少量でも腹持ちが良く、体重調整にもひと役買ってくれる優れもの。

カシューナッツ

カシューナッツ

殻剥き加工で雇用を守る

おつまみスナック、料理にも使われるカシューナッツ。

原産地はインドだけではなく、ベトナムをはじめとしたアジアや西アフリカなど世界各国です。その中でも世界最大の輸出国はインドです。

栽培・生産された殻付きカシューは、インドで殻の取り除き作業と加工を行ってから輸出されます。殻付きカシューの生産地である西アフリカは土地生産性が低く貧困のため、殻付きのままインドに安価で輸出することでお金を得ています。インドを経由せず、殻むきの加工場を現地で稼働させればカシューの産業が発展し、雇用を生み出すことで住民の生計向上が期待されます。

ピスタチオ

ピスタチオ

ナッツの女王

鮮やかな緑と風味のよさから”グリーンアーモンド”といわれ、色が深く濃いほど高級品です。別名は”ナッツの女王”。栄養価に優れていることからこう呼ばれます。

おつまみのほか焼き菓子にトッピングしたり、ペースト状にしてアイスクリームと混ぜたりするのが一般的。食物繊維が多く、鉄、銅などミネラル成分が多いのが特徴です。オリーブオイルと同じ成分オレイン酸を多く含み、コレステロールはゼロ。

2021年のコロナウィルスでの巣ごもり需要から、ペーストしたピスタチオをSNSなどに投稿するなど、グリーンが映える写真やレシピが流行しました。

なぜ最高級品といわれるのか

ピスタチオが限られた量しか採れない稀少なナッツだからです。

雄と雌の木があり、両方の木がなければ受粉しません。トルコの農家の間では、ピスタチオの木が成熟して十分に収穫できるまでに 20 年かかるといわれています。ピスタチオの木は収穫量が多い年と少ない年を交互に繰り返すため、安定して収量を増やすことが難しいのです。

安定した収量を確するためには、灌漑設備を整える自治体のサポートが欠かせません。

ピーカンナッツ

ピーカンナッツ

アメリカの伝統フード

洋菓子のトッピングといえば、このナッツ。
古くからの栄養食、常備食で、アメリカを代表するナッツのひとつです。ヨーロッパ人が入植してくる前から、アメリカインディアン達の食用とされていました。
脂肪分が高く「バターの木」というニックネームがあります。ピーカンナッツを使った「ピーカンパイ」はハロウィンでもお馴染のお菓子で、クリスマス料理にも登場する人気のナッツです。
祝祭の伝統食ピーカンパイは家庭の数だけ個性があり、コーンシロップとピーカンナッツをたっぷり入れてつくる甘いパイとして、アメリカキッズの思い出の味です。ホイップクリームやバニラアイスクリームを添えていただきます。

https://pnutchocolate.com/category/storyofnuts/

ヘーゼルナッツ

ヘーゼルナッツ

熟して落ちるまで待つ

苗木を植えてから実が成りはじめるまで3年ほど、約10年で成木になります。

完全に熟しきった状態で落ちるまで待つため、時間を要し、とても手間のかかる収穫方法です。ヘーゼルナッツジェラードはイタリアで人気のメニューです。加工するときに抽出するオイルには、消化を促す作用があることで注目されているナッツです。クッキーやチョコレートなどの製菓用のほか、ペーストにしてパンやクラッカーにつけて食べます。

マカダミアナッツ

マカダミアナッツ

ハワイ土産といえばマカデミアナッツチョコレート。馴染み深いナッツです。オーストラリア植物学者が、友人の名前をとって「マカダミア」と名づけました。

世界で一番硬いのは

世界一硬い殻として有名で、手で割ることはできません。淡白な味のため、ローストしてそのまま食べたり、チョコレートでコーティングして食べるのがポピュラー。
質のよい脂を多く含み、ビミンB1も豊富です。ナッツから搾ったオイルは匂いも少なくさらりとしているため、ドレッシングとして料理に使われるほか、マッサージ用のオイルとしてスキンケアにも幅広い用途があります。

高価な理由

他のナッツに比べて高価な理由は、収穫までの長さにあります。マカダミアの木の苗が成熟し、ナッツが収穫できるまでに5年以上の歳月がかかります。たくさんの雨とよい土壌、暖かい気候の地域でしか収穫できないため、それ以外の地域は輸入に頼るしかありません。農家は木の手入れや栽培技術を改善することで、いかにして安定的に生産量を増加させるかが課題です。
厚い殻を割って熟した実と未成熟の実に分ける作業は人手も費用もかかります。年に5~6回手作業で収穫します。

ピーナッツ

ピーナッツ

地中にできるマメ科の植物

”落花生”と呼んで親しまれる身近なピーナッツ。

実は樹木に実をつける種実類(一般にナッツと呼ばれる)の仲間ではありません。地中にできるマメ科の植物ですが、ナッツに匹敵する栄養が含まれています。主な生産地は中国、インド、アメリカ。日本では千葉県や神奈川県が有名。
肝臓でアルコールを分解するときに使われるナイアシンが多く、お酒にピーナッツを合わせるのは理にかなっています。
皮のついたものを「落花生」、皮を剥いたものをピーナッツと呼びます。